産業における電力供給の重要性と電力バブルへの期待

                          著:小松 祐一

2、金融市場を席巻する暗号資産と電力

今話題のビットコインなどはじめ各種仮想通貨は莫大な電力なしには維持できません。
そしてまたこの電力あるところに仮想通貨が湧いて出てくるという現象が起きています。

これは電力本位制とも呼べる変化ですが政府系銀行券もキャッシュレス決済の導入に伴い電子通貨化することも取り沙汰されています。

そうなるとやはり電力が占める割合が非常に大きくなり現状でも株式市場などで莫大なお金が取引される金融そのものが全て電力によって維持される事になりその維持に莫大な電力が必要になることになります。

つまりは電力あるところにお金ありといった具合になります。

この電子通貨を効率よく流通させる為にコンピューターは多大な処理速度をもって最適化してゆくことでしょう。

この通貨流通の最適化処理にも電力がやはり必要になります。

これは非常時などに電力ダウンしたときの大きな危険性をはらむものですがその安全対策のためにも予備電源の創設など電力がますます必要とされることでしょう。

また一方で自然エネルギーをはじめとしたソーラーパネルなど市場投入も盛んに行なわれるようになっていています。

また一方で蓄電池としてEV車のバッテリーをうまく利用するといった取り組みもこれから本格化されます。

これは電力インフラの再整備などとも絡むことですがここに莫大な投資と発電事業の可能性が出てきます。

そしてこの発電技術を制したものが株取引も含めて過剰な電力を使ってAIなどをフル稼働することにより金融市場まで制するといった流れも出来ています。

もちろん金融そのものだけ活性化しても産業形成には不十分ですがより資金が潤沢に市場に流通するようになれば必然的に産業市場全体が活性化します。

また人々が現金決済を行わないことによる現金流通の簡易化はより市場に資金が流れやすくなることを示唆します。

もちろんそういった流れを汲み取って投資家たちは盛んに市場に資金投入することになるでしょう。

こういった形でスムーズな通貨流通と消費拡大に電力が多大に寄与する可能性があります。

そこで問題になるのが電力過疎地ですがこれは一方では都市部で電力不足が叫ばれるようになり地方での莫大な電力確保と運用により企業は地方進出に力を入れるかもしれませんのでより地政学的に平坦な産業育成にも繋がっていきます。

今は一部の投資家などにより取引される暗号資産ですがこれが中国での実績の様に広く一般の人に利用されるようになれば暗号資産の重要性も増しますがこれはまた政府系が発行する電子銀行券とは別なものなのでよく見極めも必要です。

当然ながら政府系が発行する電子銀行券は安全対策を万全にしてから流通させることになるでしょう。

ただし民間事業者の発行する株券・債券などもよりシームレスに金融市場に繋がってゆく可能性はあります。
そこで民間系の暗号資産もこれからの時代にどのような形態をとっていくかは今話題のFacebookのLibraなどはじめ注目すべき点があります。

また地方における電力特需などもこれから注目される事柄になるでしょう。

ここで日本の現状の大きな注目点として稼働停止している全国各地の原子力発電所の存在があります。

原子力発電所の稼働に関しては賛否あるでしょうがもしこの稼働停止している原子力発電所を稼働させれば一気に超巨大な暗号資産関連の金融市場が形成される可能性があるという事です。

原子力発電所は地方の過疎地帯に建設される事が多くこの金融マーケットの誕生はその地方の豊かさを一気に加速向上させる可能性があります。

ただ日本での原子力発電所の再稼働に関しては東日本大震災の原発事故など根強い反対と懸念材料がありますので原子力発電所に対する安全投資を加速させなければならない側面もあるかとは筆者は思います。

金融市場はどんどんと電力本位制とも呼べる金融システムに変化してゆく可能性があることをここでは示唆しておきます。

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