失われた国家武力と戦争の不可能性

                            著:小松祐一

現代ではゲリラ的テロ戦術などにより巨大武力の無効化が深刻な課題となってきています。

またいくら巨大武力を誇示しても大衆蜂起などの際には全ての武力が無効化されてしまうまでに人口は増大しています。

またこれらの民衆に対し武力を行使する事は次々に破壊・暴動活動の根拠になり各地で上述のゲリラテロ戦術を利用して大衆蜂起から政権破綻にまですぐエスカレートしてしまう様なソーシャルメディアの飛躍があります。

これらの民衆蜂起は国家権力では既に抑制の効かないレベルにまでなってきています。

そしてまた巨大武力の壊滅により国家間の戦争の不可能性として成り立たない様なレベルの社会にすでに達しているかもしれません。

国家権力により民衆が何事にも動じず安心して平穏に過す事を由しとしない限り永遠に武装蜂起の連鎖が止まらないという事態です。

これらにより国家は戦争などに兵力を動員できずいつまでも内紛処理に当たるという事態です。

またデモ中に第3者がテロ行動などを起こしてデモ隊を壊滅的に破壊した場合など意図的であれ意図的で無いにせよもう誰も収束できない事態へと突入して行きます。

ここで重要になるのが言論の重要性ですが既に大衆は情報が本物かフェークかの判断など出来ない状態になってきています。

既に暴発した各種地下組織のの政権打倒活動、各国の情報部による情報操作妨害などにより民衆は善悪の判断が出来ない状態になっていると言えるかもしれません。

これはフランスの長期デモ、中国の香港への弾圧、アメリカの黒人殺害デモ活動等々社会不安の増大に対し政権の抑圧行動とそれに対抗する各種破壊活動の連鎖など軍部の強行弾圧で対処するしかないと言う事態が収束の目処無く勃発していますしこれからもどこの国でも問題となる事態です。

またこれら情報戦術は国内内部破壊活動として予算が大幅に割り当てられ更に加速して行く事でしょう。

巨大武力もすでに対外向けに振り向ける余力は無くただ政権周辺部を歓喜させるためだけに存在する無用の長物と化しています。

これに対し各国は強行措置だけを以て対処すれば国内の内紛状態などに向け加速するだけになります。

これを収束させる様な魔法の道具は現状では存在していません。

この事態に対し政権基盤の強固策として既存の勢力は大規模な中央集権と独裁化を進めるかもしれません。

しかしこれは民衆の心に更に油を注ぐ結果になります。

もはや平和を維持できる武力などは存在しなくなってしまったのです。

ここで各国が足並みをそろえて情報戦術の調停機関を設ける事は吃緊の課題となっているかもしれません。

もはや各種元首クラスや宗教指導者の声も非常に貧弱なものとなってきています。

もうこの事態に対応出来る万能の人間などは存在しないという事は一応明記しておきたいと思います。

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